東京高等裁判所 昭和45年(行ケ)65号 判決
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〔判決理由〕第二 原告の請求の原因
一 原告は、第二七八、六七六号特許「円筒状体に被覆を施す方法」の特許権者であるが、昭和四三年一二月二八日、右特許につき特許庁に対し、特許法第一二六条第一項による訂正審判の請求をし、昭和四三年審判第九、六六四号事件として審理されたが、特許庁は、昭和四五年五月一四日右審判の請求を却下する旨の審決をし、その謄本は同年六月一七日原告に送達された。
二 この審決の理由は、要するに、
1 右特許に対する無効審判事件(昭和四一年審判第四、五九三号)につき、特許庁は、昭和四三年四月一日にこれを無効とする旨の審決をし、これに対し原告は、同年九月一六日東京高等裁判所に審決取消の訴え(同庁昭和四三 (行ケ)第一二四号事件)を提起した。
2 原告は、その後昭和四四年二月六日に右訴えを取り下げたので、右無効審判の審決が確定した。
3 したがつて、訂正審判の目的物である本件特許権は存在しないこととなつたから、右訂正審判の請求は不適法として却下すべきものである。
というのである。
三 しかしながら、原告は、右2のように訴えの取下げをしたことはなく、右審決取消の訴訟は、現に東京高等裁判所に係属中であり、したがつて、本件特許権はなお有効に存続している。
本件審決は、この点で事実を誤認し、前記のとおりの誤つた判断をするにいたつた違法のものであるから、その取消しを求める。
第三 被告の答弁
原告主張の請求原因事実は、すべて認める。
〔理由〕原告主張の請求原因事実は、すべて当事者間に争いがなく、右事実によれば原告の本訴請求は正当であるからこれを認容し、主文のとおり判決する。
(三宅正雄 杉山克彦 楠賢二)